農地転用とは?手続きの内容や流れ、費用や必要書類などわかりやすく解説

農地転用とは?手続き基礎情報 農地転用

農地転用とは、わかりやすく言うと農地を「今とは違う状態」で活用(=転用)すること

転用には必要な手続きがあります。

その手続きについて基本的な情報をすべて伝えます。


行政書士補助者として300件以上の農地転用を担当し、そこで学んだことや自分の経験を、この記事に詰め込みました。


転用には農地法の手続きが必要(許可申請と届出)

農地を転用するには、原則として農業委員会の許可または届出が必要です。

この決まりを定めているのが、農地法という法律になります。

この許可や届出をせずに転用してしまうと、「無断転用」となり、これには罰則もあるので注意が必要です。


農地法の手続きが許可申請になるのか、届出になるのかについては都市計画区域によって変わります

都市計画区域や、許可申請と届出の違いについてはこちらに詳しくまとめています。


また許可申請は、3条・4条・5条申請の3つがあります。自分の転用がどの申請に該当するのか確認したい方は、下記の記事をチェックしてみてください。



農地の定義にも注意が必要です。

「農地」とは、現在耕作されている土地に限らず地目が農地(田、畑)になっている土地も対象。

例えば、耕作をやめて雑草が生い茂っている土地(休耕地/耕作放棄地などと言ったりします。)も、地目が田であれば「農地」です。


転用できない農地もある?許可見込みの判断材料

農地は県や市が指定した区域によって、いくつかの種類に分かれます。

そのなかで転用できない(原則不可)と言われるのは、青農地、甲種農地、第1種農地です。

こちらの記事でより詳しく説明しています。


また、都市計画区域や用途地域も転用計画に影響します。


転用許可見込みについての確認先は、農業委員会

手続きを行政書士へ委任される場合は、行政書士が許可見込みについても調査してくれます。


農地転用の流れ(許可や届出~転用までにかかる時間、許可後にやること)

農地を転用するまでのおおまかな流れは以下の通り。

  1. 農地の売買、賃貸借などの契約をする
  2. 農地法の許可申請または届出をする
  3. 審査を経て許可を取得または届出の受理通知
  4. 所有権移転、工事着手


上記にかかる時間について。

  • 許可申請は、申請~許可までにおよそ1か月程度
  • 届出は、届出~受理通知までに約2週間程度

この期間から逆算して、転用計画(工事開始日など)を考える必要があります。


農地転用の申請書や届出書の提出先は農業委員会です。

市役所の農林課に農業委員会の事務所が併設されていることが多いです。農業委員会という組織や仕事内容について詳しく知りたい方は、こちら↓


農地法の許可後にすべきことは? 主にこの3つです。

  • 所有権移転(売買や贈与のとき)
  • 進捗状況報告書の提出
  • 地目変更

上記手続きについて、こんな記事を書いています。



農地転用にかかる費用:手続きは行政書士(許可申請や届出費用の相場)

農地転用の許可申請・届出を代行できるのは行政書士。

土地家屋調査士や司法書士へ手続き全般を依頼される方もいます。その場合でも、農地転用の手続きは、そこから(提携先の)行政書士へ依頼されることになります。

下記が行政書士の農地転用にかかる手続き報酬の相場です。

  • 許可申請 8~10万円程度
  • 届出 6~8万円程度


届出については、上記の価格からの変動はほとんどなし。

それに対し許可申請は、上記価格に加算される可能性も。転用計画や規模によってプラスアルファされる業務があるためです。

農地転用にかかる費用について、具体的な内訳などはこちらで解説。


あまり知られていませんが、転用面積に比例して行政書士の報酬が増えるわけではありません。実は、転用する農地が60坪でも150坪でも、農地転用の行政書士報酬は同じ

ただ、行政書士の報酬ではない費用のなかに、転用面積に比例するものもあります。

次章の転用面積についての説明で詳しく話します。


農地の転用面積に注意(面積上限や、面積に比例する費用)

農地を転用するとき、その転用目的によっては面積に上限があります。例えば一般住宅なら500㎡まで農家住宅なら1,000㎡まで

事業目的については制限はありません


もう一つの注意点として、面積に比例して増えていく費用があります。

それは土地改良区の決済金

決済金の支払いがあるのは、転用する農地が土地改良区の受益を受けている場合です。

土地改良区の受益の調べ方、決済金はいくらなのか、など詳しいことはこちら。


農地転用に必要な書類(添付書類一覧)

農地転用の必要書類として、一般的なものを下記にまとめます。

  • 申請書 
  • 土地全部事項証明書 (土地の謄本)
  • 位置図 (申請地の場所がわかる広域のもの)
  • 案内図 (住宅地図などに申請地の場所を示したもの)
  • 公図写し (法務局で取得した公図に情報を加えたもの)
  • 計画図 (建物等の配置図、平面図、立面図)
  • 資力を証明するもの (融資証明書や残高証明書など)
  • 事業計画概要書 (事業利用の場合のみ)
  • 委任状 (行政書士が代理申請する場合)

上記は最低限のリスト。申請先によって添付書類は変わるので、追加もあると思います。必ず申請先に確認を。

必要書類について詳しい解説はこちら↓


転用計画によっても添付書類は変わります。特に追加書類が多いのは太陽光発電です。



農地転用の添付書類や図面の作り方

以下は、農地転用の書類について自分の経験に基づく書き方や作成例です。

申請先によって書式が違うので不足もありますが、部分的に参考になればと思い公開しています。


申請書の書き方については、こちら。


転用目的や理由について、例文をまとめました。


事業計画書の記入例は、以下で公開しています。


太陽光発電の申請はハードルが高くなっていて、事業計画書に求められるものも多いので、別記事を作りました。


農地転用の手続きで一番難しいのは、図面関係ではないでしょうか。

各図面の作り方や作成例、jw_cadの使い方についてもまとめています。


位置図と案内図は、jw_cadが無くてもできる方法を紹介しています。


公図写しは、jw_cadで作成することをお勧めします。そのデータを配置図や求積図などに応用することもできるから。

のうてんブログでは、jw_cadを全く使えない状態から公図写しが作れるように、全3回にわたって作成方法を解説しています。jw_cadで図面を作りたいけど、未経験で不安な方は、ぜひチェックしてみてください。


配置図や排水計画図について、記載すべき情報や作成例などはこちら。


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