農地転用とは何か

農地転用とは 農地転用
農地転用とは

農地転用をざっくりとわかりやすく言うと、

①「農地」を

②「今とは違う状態」で活用(=転用)

することです。


この記事では、

  • 転用には農地法の許可がいる
  • 農地法の許可には3種類ある
  • 農地法をより深く理解するには

について説明していきます。

農地の定義

「農地」とは、現在耕作されている土地に限らず、

地目が農地(田、畑)になっている土地も対象になるので、

注意が必要。


例えば、耕作をやめて雑草が生い茂っている土地

(休耕地/耕作放棄地などと言ったりします。)も、地目が田であれば「農地」です。


「今とは違う状態」で活用する、転用という行為

転用は、次の2つのパターンに分類されます。

1.農地を、所有権(持ち主)は変えず、農地以外のものにする

2.農地を、持ち主(または利用者)を変更したうえで、農地以外のものにする。

この分類の仕方には農地法が関係しています。


転用には農地法の許可がいる

農地を転用するには、原則として農業委員会の許可(または届出)が必要です。

この決まりを定めているのが、農地法という法律になります。

今回は、農地法手続きの基本であり、取り扱い件数も多い「許可」について

説明します。

(「届出」については別記事で解説します。)

農地転用の流れ

農地を転用するまでの流れはざっくりまとめると

  1. 農地法の許可を農業委員会へ申請する
  2. 審査を経て農業委員会から許可を取得
  3. 実際に農地を別の状態で利用する

となります。

農地の転用にはこうした手続きが前提となっていることから、

手続き行程までを含めた流れ全般(1~3)を指して

「農地転用」と言う人もいます。

先に述べたように、転用が2つのパターンに分類されているのは、

農地法の条文内容によって、許可の種類が分かれているためです。


農地法の許可は3種類

農地法の許可申請の種類は、対応する条文を指して

  • 農地法3条許可
  • 農地法4条許可 
  • 農地法5条許可 

という名称で、3つに分かれています。

前の章で説明した、2つの転用パターンは、農地法4条または5条に該当します。

それぞれの許可内容について、詳しくみていきます。


農地法3条許可とは

これは、前の章の「農地転用」パターンに当てはまらない事案です。

農地を、

  • 農地のまま 別の所有者に渡す
  • 農地として 別の耕作者に貸す

などのように、農地の状態を保持したまま(←ここがポイント)、

所有者を変えたり、別の耕作者が利用できる権利を設定したりする場合

について許可するものです。


より具体的にすると、こんな例になります。

  1. 農家Aの所有する田を、農家Bが買い所有権移転)、耕作する
  2. 農家Cの所有する田を、農家Dが借りて賃借権の設定)耕作する

このような取引や契約をするときには

農地法3条の申請をして、許可を取得 という手続きが必要になります。


農地法4条とは

農地を、所有者(持ち主)は変えず、農地以外のものにする場合

について許可をするものです。

これは、最初の章で説明したパターン1にあたります。


より具体的な場面を想定すると、

例:農家Aが自分の農地を、自家用の駐車場地目の変更)にする。

といった場合です。このようなときには

農地法4条の申請→許可取得という手続きが必要になります。


農地法5条とは

農地を、持ち主(または利用者)を変更したうえで、農地以外のものにする場合

について許可をするものです。

これは、最初の章で説明したパターン2にあたります。


より具体的な例をみていくと、

  1. 農家Aの農地を、事業者Bが買い取り(所有権移転)、アパートを建てる(地目変更)
  2. 農家Cの農地を事業者Dが借りて(賃貸借の設定)、太陽光発電パネルを設置する

といった場合です。


このような場合には、農地法5条の申請→許可という手続きが必要になります。

実務では、この5条の手続きを依頼されることが一番多いです。


農地法をより深く理解するには

今後、農地法・農地転用に関する仕事をしていくなら、

農地法は、

農地の権利移動(権利を設定したり移転をすること)を制限している法律

であることを意識すると、より理解が深まります。


3条許可を上の例①で考えると、

持ち主を変更する=所有権という権利を移転する

この権利移動が農地法で制限されているため、3条の許可を取得することで、

その制限を解除します。


許可を取得し所有権移転を可能にする→ その結果 実際に転用ができる状態になる、

ということです。

うまく伝えられず、難しく感じるかもしれません...。


最初は

「このケースは何条の許可が必要なのか」の判断ができるようになれば十分です。

転用許可とは、転用するために必要な権利移動の制限をとくための許可

ということを頭の片隅に置いておくと、

だんだん農地法の申請に付随する契約やほかの手続きなど

依頼案件の全体像を把握して見通せるようになってきます。


農地法については、実務の数をこなすことで、

難しいと感じていたことが自然と受け入れられるようになってきますので、

始めて勉強するときには不安があっても大丈夫です。

少しずつ、スキルアップしていきましょう!

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