太陽光発電の農地転用についての【必要書類】

太陽光発電のための農地転用 必要書類について 応用編

一時期、農地転用の依頼の半分以上が太陽光発電目的だった時期がありました。

今から4,5年前です。


売電価格が年々下がっていくにつれ、太陽光発電の農地転用は少なくなってきました。

それでも、発電認可を取得済の土地のなかには、

売電価格が良かったときの認定を保持しているものもあります。


そのような土地について、農地法手続きの依頼が来る可能性はまだあります。

今回は太陽光発電の申請のときに、必要になる書類についてまとめます。


太陽光発電に限った独自の必要書類が多い

通常申請以外に追加で提出する書類一覧はこんな感じです。

  1. 経済産業省 認可通知書(写し)
  2. 電力会社の「系統連系に係る契約のご案内」(写し)
  3. 太陽光発電設備に必要な費用の見積書
  4. 発電・売電シュミレーション
  5. 維持管理計画
  6. 保守点検計画
  7. 標識案


注意点ですが、これらがすべて必要なわけではないです。

申請先によって不要なもの、もしくはこれ以外に必要なものがあったりします。


※通常申請で必要な書類はこちら「農地転用に必要な書類」にまとめています。


こんなに追加書類が多い申請目的は、ほかにないです。

この事実が、太陽光発電事業の特異性を示しています。


各書類の解説

前章の一覧に挙げた書類について、1つずつ簡単に解説します。

長くなってしまうので、

気になったところだけチェックしていただけたらと思います。


1.経済産業省 認可通知書(写し)

経済産業大臣が発電計画について認めたことがわかる通知です。

通知書には

  • 認定日
  • 事業者名
  • 設置場所

が記載されています。


ここに記載の事業者名=農地法申請者名 が一致している必要があります。

違う場合は、農地法申請者名に合わせて事業者名を変更します。

事業者名の変更すると、変更認可通知が発行されますので、それを農地法申請に添付します。


2.電力会社の「系統連系に係る契約のご案内」

電力売電申請について接続契約が成立したことを証明するもので、

  • 発電設備内容(事業者名、発電場所)
  • 工事負担金

が掲載されています。


3.太陽光発電設備に必要な費用の見積書

メーカーが顧客に提示したもので

  • パネル代
  • パワーコンディショナー代
  • 接続工事費用

など設備投資にかかる金額がわかるものです。


4.発電・売電シュミレーション

20年間発電をする計画が一般的だと思います。

  • その20年分の売電量、価格について各年のシュミレーション
  • 何年目で設備投資費用が回収できるか
  • その後いくら利益が出るかなどの試算が

などをまとめたもので、メーカーから顧客に提示している資料です。


農業委員会としては、最終的な利益からパネル撤去費用が捻出できるかどうか

確認しています。

特に賃貸借で契約している場合、返却後にパネルを撤去して農地に復元することを想定しているので、それが可能かがポイントになります。


5.維持管理計画

  • 草刈りの回数と実施者
  • ゴミや設備異常などのチェックについて、予定時期や回数
  • 災害時の点検内容とその実施者

などを記載します。

事業計画概要書内に書き込んでもよし、とする市もあります。


6.保守点検計画

パワーコンディショナーについての点検回数と実施者を記載しますが、

主に高圧の場合を想定しており、低圧の場合は点検がないこともあるようです。

その場合は不具合があった場合の連絡先などを書いておきます。


7.標識案

20kw以上の野立て太陽光発電には標識の設置が義務化されています。

設置を確認するために標識案の添付を求める農業委員会があります。

記載する内容について、下記テンプレートを掲載しておきます。


事業計画概要書にも、追加記載する内容あり

転用目的がアパート経営や駐車場賃貸など、事業目的であれば事業計画概要書が必要です。

太陽光発電も同様ですが、その記載すべき事項が特に多いです。


記載しなければいけない内容は、簡単にいうと「周辺農地への被害防除対策」です。

具体的に

  • 周囲農地へ影響の無い雨水排水方法
  • 雨水流出防止のための施工内容
  • 近隣住民への同意について
  • 住民説明会の要否とその理由

などを書くことになります。


これについても、もう少し掘り下げた記事を別に作成します。


必要書類が多いワケ

以上にみてきたように、太陽光発電の目的で農地法申請するときの

必要書類はかなり多いです。


なぜこんなに多くの書類を要求されるようになってしまったのか?

その理由は、太陽光発電のトラブルが多すぎたからです。


農地法でいうところのトラブルは、

  • 周囲の農地に悪影響があった
  • 地域住民から強い反対があった
  • 申請時の計画とだいぶ違う設営になっている

などです。



自分のかつての勤務先(法務事務所)でも、本当にトラブルが絶えませんでした。

具体的な話は長くなるので、別記事で書きたいと思います。


最後に

野立ての太陽光は、だいぶ下火になってきました。

売電価格が大きく下回り、投資価値として限界を迎えています。


今、農地法の依頼があるとすれば前年、前々年度の売電価格を保持している案件です。


太陽光発電業者としては、残り少ない案件を確実に収益に繋げたいはずです。


一方、農業委員会としては、多くの申請を経験済みなので見る目が養われています

警戒心も強くなっています


そうした状況で確実に申請許可をとっていくにはきちんとした計画

それを裏付ける資料が必須です。

ここで紹介した書類をしっかりと確認・整備し、事業計画概要書のポイントを抑えましょう。

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