【事業用駐車場敷地への転用】審査が厳しい理由と背景

【事業用駐車場への転用】審査が厳しい理由と背景 応用編

駐車場目的の転用申請は審査が年々厳しくなる傾向にあります。

求められる情報として

なぜ、そこに駐車場を作るのか(目的)、

駐車台数についての算出根拠(なぜそれだけの台数が必要になるのか)

については、本当に納得できる内容か、追及があります。


この記事では、

  • 具体的にどんな追及があるのか
  • なぜ、必要性についてそこまで厳しい審査をするのか
  • 厳しい審査をクリアするためにできること

などについてまとめます。


記事を読んで下さっている方のなかには、事業用駐車場の審査はそんなに厳しくない、

という地域の方もいると思います。

その場合でも、事業計画概要書を作成する際に参考になる部分や、

今後厳しくなっていく可能性は充分あると思うので、ぜひ読んでみてください。


駐車場の転用は、ほかの転用目的より信憑性が求められる

事業用駐車場についての厳しい審査とは、実際にどのような追及があるのかについて話したいと思います。


審査の視点として、その転用計画が本当に実行されるだろうと信じられるだけの事情や根拠があるか、という見方をしています。


自分の申請経験ですが、

従業員駐車場や寮に併用する駐車場に関しては、実際に駐車場を利用する賃借人名簿の提出を求められたことがあります。結果的には、実際に協力を仰ぎ名簿を提出することで許可を取得することができました。


また、店舗や施設へ駐車場を追加する計画では、台数が追加で必要になった理由について、詳細を事業計画概要書(A4用紙)一枚分書くように言われたこともありました。これについても数日かけて調査や思考を繰り返し、許可を受けることができました。


車を停める人の名簿まで必要、という市には驚きましたが、駐車場の転用について、そこまで信憑性を追及するのにはそれなりの理由があります。


駐車場の必要性について、どんどん追及が厳しくなる背景

駐車場敷地が厳しい追及を受ける背景には、駐車場という名目で申請しておきながら、実際はほかの目的で転用されやすい、という事情があります。


自分の申請担当エリアでは、こんなことがありました。

駐車場敷地として農地法申請しておいて、許可後に地目を雑種地に変え、すぐに太陽光パネルが設置されました。

実際は一度も駐車場として利用されずに、申請目的とは全く別の太陽光発電敷地となったのです。


この件を知った農業委員会は、悪質な事例と捉え、その後の駐車場敷地の転用審査は強化されました。


なぜ、このようなことが可能なのか。それは、地目を変更する際、実際に現況が変わったことを示す写真が必要である、ということが関係しています。

つまり、地目変更のための実態づくりとして、

「駐車場に見せかける」という方法が非常に簡単なため、というのが理由です。


地目変更のために、施工しやすい駐車場敷地が選ばれる

駐車場敷地にすると、地目は雑種地になります。

地目を雑種地に変えるなら、実際に駐車場になっている写真が必要です。


ただ、「駐車場になっている状態とは」、草刈りをしたところにロープを張り、

車を何台か駐車しておく程度で、簡単に作り出すことができます。


そして、太陽光発電敷地にした場合も、地目は雑種地になります。


そのため、駐車場に見せかけて地目を雑種地に変えてしまえば、

農地法は関係なくなるので、それから太陽光発電敷地にしてしまおう、

という魂胆だったと推測されます。


太陽光発電の転用は、かなりハードルが高くなっていたので、

地目変更のために一度、駐車場敷地というていで申請をする、という抜け道をとったのです。


農地法許可を受けるために、申請時の計画を調整したり、

多少実行の内容が違ったりすることはありますが、

あまりにあからさまな策であったため反感が大きかったようです。


厳しい審査をクリアするために

事業用駐車場という転用計画の審査が厳しくなっていることは分かったけれど、本当に事業用駐車場の目的で転用したいときは、それでも審査をクリアして許可を得なければいけないですよね。

ではどうすればいいのか。


対策は、とにかく転用計画に説得力を持たせることです。

説得力を持たせるには、根拠が必要です。

  • なぜ、この場所に駐車場が必要である、という明確な事情
  • 必要台数の算出根拠
  • 賃料が発生する場合は利益率

などをきちんと用意することが大切です。


これらの根拠は、転用者や仲介者に求めても得られにくいです。

まだ具体的な計画が立っていない状態で、

とにかく農地法の許可を先にとっておきたいと考えている事業者が多いからです。


代理申請者がすべきことは、根拠が得られないようなら、

根拠になりそうな情報を集めて作ることです。


説得力を持たせるためのアプローチ

転用計画に説得力を持たせるために、自分がいつも心がけるのは、駐車場利用者としての視点で考えることです。


これは、「事業用駐車場の配置図 作成ポイントと注意点」の記事でも書いていますが、

  • 店舗用駐車場ならその店の経営者になったつもりで何台分の区画があると利益が出るか
  • 従業員駐車場なら管理者の視点をもって、出勤退勤時間の入出庫の混雑対策

などについて当事者になりきって考えてみます。


その際、現場をしっかり見て、事務所で考えるときにも現場写真などを見ながら実地を思い浮かべて考えると、よりイメージしやすくなります。


そのようなアプローチをしても、

案件によっては、どうしても駐車場の必要性やその根拠を推測できないこともあります。

自分も計画に説得力を持たせるのに苦労した案件があります。


その場合にどのような説で申請したのかについても、具体的な事例で紹介したいと思いますが、かなり長くなっていしまうので別記事で紹介することにします。

もし悩んでいる方は参考にしてみてください。

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