【計画変更申請】許可済みなのにやり直し?再度、農地転用が必要なケースについて

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【計画変更申請】許可済みなのに再度、農地法申請が必要? 農地転用

農地法許可を取得した土地でも、再び許可の取り直しが必要になることもあります。

そのときの申請を計画変更といいます。


本記事では、その計画変更について

  • どんなケースがあるのか?(事例)
  • 申請の流れや、許可までの期間
  • 行政書士に頼んだ場合の費用

などについて説明していきます。



【計画変更は2種類】 計画変更と承継変更

計画変更の申請には、下記の2つの種類(形態)があります。

  1. 計画変更 = 申請者は変わらず、転用計画を変更
  2. 承継変更 = 申請者が変わる。それに伴い、転用計画も変更


それぞれ、具体的な例で考えてみます。


計画変更の事例

こんなケースがあります。

農家Aは、自分の農地を「駐車場及び倉庫」に転用するため、4条許可を取得

そこに農作業で使う軽トラや農具を収納。しかし事故で足腰を痛め、農業ができない状況に。

農家Aは 「駐車場及び倉庫太陽光発電のための敷地に変えたいと考えます。


上記パターンは、持ち主=農家Aは変わらず

計画を「駐車場及び倉庫」→「太陽光発電敷地」に変えるケース。

これが「計画変更」です。


承継変更の事例

承継変更となるのは、こんなケース。

メーカーに勤務するB氏は、マイホームを建てるために土地を購入。農地だったので農地法5条の許可を取得します。

しかし急な転勤命令が…。登記を済ませ建築を始める寸前で、計画は断念します。


一方、銀行員C氏もマイホームを建てる土地を探していました。

不動産屋からB氏の土地のことを聞き、気に入ったので購入することに。



このパターンは持ち主が B氏 → C氏 へと変更に。

持ち主の変更に伴い、住宅の配置や建築面積などの計画内容も、当然変わります

この申請は「承継変更」になります。


計画変更許可までの流れと期間

計画変更の申請~許可までの流れ・処理期間は、通常の申請と同じです。


以下、計画変更の申請~許可までの流れです。

  1. 農地法申請の締切日までに申請書を提出
  2. 農業委員会での審査(申請書・現地調査)
  3. 農業委員会 開催
  4. 許可決済、許可証の発行



1~4は通常の申請と同様に扱われ、標準処理期間は30日程度です。


計画変更を行政書士に頼むときの報酬

行政書士事務所によって金額にバラつきがあるので、参考程度に自分の経験をお伝えします。


自分の勤めていた事務所では、計画変更の報酬は 通常申請の報酬 × 1.5倍

通常の申請が8万~8万5千円なので、計画変更は12万~13万円程度になります。


その理由は? 計画変更は作業量や注意点が多いから。詳細は次章でお伝えしますが、計画変更は通常の申請2件分くらいの手間なのです。


前回の計画を把握したうえで、次の計画へつなげる妥当性を考える。通常の申請より難しい業務です。


計画変更申請の注意点

注意点として、「計画変更申請」と「通常の申請」の違いを挙げます。

  1. 前回の許可内容を把握しておく必要がある
  2. 前回の計画が実行できなかった事情や理由が必要
  3. 承継変更の場合、承継変更申請再5条許可申請2つ申請する

上記の注意点を具体的に説明していきます。


前回の許可内容について

計画変更の申請書には、前回の許可についての記載が必要。

  • 許可日
  • 許可内容(目的、理由、計画詳細)
  • 計画を実行できなかった理由

依頼者が前回の許可証を提示してくれれば簡単ですが、紛失していることも。

許可証が入手できないときは、申請先の市町村へ行って情報請求を。


「なぜ計画を実行しなかったのか?」の理由は、わからないケースが多いです。

不明な場合は、こちらで推測・考察します。


承継変更と再5条、2つの申請

承継変更の転用申請は2段階になっています。

  1. まず、「申請人の変更(承継)」について申請→許可を受ける
  2. 次に承継した新・申請人が、新しい計画での転用について申請→許可を受ける


実際の手続きは、下記2つの申請書を作成。

  • 計画変更申請書
  • (再)5条申請書

それぞれの申請書に添付書類を用意。

審査が通ると、それぞれの申請に対して許可証が発行されます。


やることは申請書を2件つくるのと変わらない。2件をうまくつなぐ調整も必要なので、別々の申請を2件やるより難しい。

これが計画変更の報酬が1.5倍になる理由の大きな要因です。


まとめ

以上にみてきたように、計画変更の手続きは「申請者が変わるかどうか」によって

  1. 計画変更
  2. 承継変更

の2つの形態に分かれます。


この2つの共通点として、

  • すでに一度、農地法許可を取得している土地が対象
  • 処理期間や手続きの流れは通常の申請と同じ
  • 計画変更申請にあたって、前回の許可内容を把握する必要がある
  • 通常の申請と比べて煩雑な面があり、行政書士の報酬は高めになる可能性あり

といったことを説明しました。


通常の申請よりも煩雑。

報酬も高めということで依頼者には嬉しくない状況だと思います。


どうしても計画変更手続きを避けたい、と思われる方へ

計画変更を回避する方法もありますので、別記事で公開したいと思います。


実際に申請書の様式や書き方、必要書類などを知りたいという方へ解説記事もいずれ書きたいと思います。


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