排水先の確認方法

排水について 応用編

農業委員会が、計画が適正であるかどうかの判断基準で一番重視しているのは、

隣地や周囲の農地に影響が無いか

ということです。


周囲への影響を判断する材料として最も重要な審査ポイントが

排水先に問題がないか、です。


なので、

このテーマは本当に、農地法申請を仕事にされていく人には

絶対に抑えておいて頂きたい内容になっています。


この記事では、排水先を重視する理由や、

排水先を自分で確認する方法

について取り上げます。


排水先の確認が重要である理由

必ず雨水と生活排水の排水先を確認するのは、

転用したら雨水があふれてしまった、とか

住宅の雑排水を流すところが無く、農業用水へ流してしまった

ということが無いようにするためです。


雨水は今まで自然浸透だった、という農地もあると思います。

住宅ならともかく、駐車場や太陽光パネルの設置でも、排水先は欲しいのか?

と思われる事業者もいます。


しかし、砕石を敷いたり防草シートを施すだけでも、水の浸透率が変わります。


特に、近年の雨の降り方は従来よりも激しく、想定外のものになっています。

そのため、審査する側は排水の処理には特に過敏になっています。


側溝への排水ができる場合は問題ないですが、

排水が無い場合の転用については、それなりの追求があるので、

対応策が必要です。


排水先の確認方法

排水の状況って目視で確認できないので、

把握するのが難しい情報でもあります。

雨水の排水先

住宅へ転用する場合、側溝があるので、雨水の排水先はその側溝に排水することになります。


生活排水の排水先

接道に下水が通っていることも多いので、その場合は下水へ排水管を繋げて排水することになります。


下水が通っているかどうかの確認方法は、

近くにマンホールがあるかどうか、

が一つの目安になります。


見渡してマンホールが無いときは、

浄化槽を使用して、側溝に排水している可能性があります。


浄化槽か下水か、現地確認をしても判断できないときは、

市HPに下水の計画図が無いか

設計元に確認するか

下水道管理課へ行き、申請地について排水方法はどうなるか

について相談しましょう。


申請地に排水する側溝がないときは

なかには、側溝がない申請地もあります。

住宅に転用する場合は、必ず幅員が4m以上の接道があるので側溝もあることがほとんどです。

しかし、駐車場や太陽光パネル敷地に転用する場合は、側溝のない農地を使用することもあります。

生活排水も生じないため、転用者・事業者は側溝が無くても問題ないと考えるようです。

しかし、農転の観点からすると重大な問題です。

側溝が無くても雨水処理に問題がないことを、認めてもらわなくてはいけません。

そのために自分がとった方法は、申請人に了承をとったうえで

・砕石や防草シートをしない(浸透率を変えない)

・隣地へ雨水が流れないように、境界の手前に深さ15cmほどの土側溝をつくり、そこに水をためる

・(太陽光パネルの場合)土側溝と境界の間に高さ20cmほどの土堰堤をつくり、土側溝の水が溢れても境界を越えないようにする。

・転用後の雨水処理を経過観察し、土側溝だけでは不安な雨量を確認したときは、浸透桝の設置をすることを約束する

などの対応策を図面に追記していました。

駐車場なら、砕石・防草シートをしません、だけで納得してくれた案件もありましたが、太陽光パネルの審査は年々厳しくなっていたため、上記の対応策はすべてとったうえで、雑草の管理について、責任者や頻度なども記載していました。

このように、転用許可の審査においては非常に重要なポイントである旨、申請人に理解してもらうこと、その上で排水に問題がないことを納得してもらうためにできることを色々考えることが大切です。

実際に雨の中に、雨水の状態を見に行き、そのときの様子を農業委員へ伝えたりすることも、アプローチの一つです。


まとめ

以上にみてきたように、排水先の情報はとても大事です。


排水先の確認方法の章でも述べましたが、

現地確認したからといって、道路下の下水状況は見えないし、

雨水も管をどこから繋げるのか、枡をどこに入れているのか

など具体的な情報は掴みにくいです。


案件の数を重ねていくと、検討がつくようになってはきますが、

依頼を受けて一番気になるのは、いつも排水のことでした。


排水でなるべく悩まないようにするために、

図面を依頼するにあたり、排水先の情報が欲しい旨を強調しておく

何度も取引のある仲介者には日頃から、排水先が審査のうえで重要な要素であることを伝えておく

など、設計元から情報がもらえるような関係性を築いておくことも

アプローチの一つとして有効です。


設計元から情報をもらえれば確実ですが、

農地法申請をするうえでどんな案件でも、

排水先の情報は情報に必須かつ重要になりますので

ある程度自分でも情報をつかめるようになることは、大事なスキルです。

ぜひ、排水情報の確認方法や判断力を磨いていってください。

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