農地法の申請をするときは、まず土地改良区の受益があるか調べましょう。
土地改良区の受益があると、農転のスケジュールや費用が変わるから。
詳細はこちら。【土地改良区の受益地とは】転用するには?必要な手続き、費用・スケジュールの影響について
受益を調べるには、まず、申請地に関係する土地改良区を知りたいですね。
今回は、下記を具体的に解説します。
- 該当しそうな土地改良区をどうやって調べるのか?
- その土地改良区への連絡や確認のやり方
大前提:該当する土地改良区は1つとは限らない
自分の申請エリアでは、1つの市に
区域の狭い、小さな土地改良区が5~6件ほど存在。
複数の土地改良区から、受益を受けている農地もありました。
1つの土地改良区で受益地と言われると、調査が終わった気になりがちですが
ほかにも該当する土地改良区がないか、確認しましょう。
申請地に関係する土地改良区の調べ方
申請地区に、そもそも土地改良区があるかどうかも分からない。
そんなとき、土地改良区を調べる方法はこの2つ。
①まず申請先の農業委員会事務局に聞く
②農業委員会に教わった土地改良区に、ほかにも土地改良区があるか尋ねる
②では、農業委員会事務局で出てこなかった土地改良区を聞くことも。
まず①の方法で、該当しそうな土地改良区を聞き出したら
さっそく連絡をとりましょう。
土地改良区への連絡・確認について、具体的なやり方を説明していきます。
土地改良区への連絡方法
土地改良区への連絡方法を調べます。
ホームページがあるときは、必ず先に目を通しておきましょう。
「受益地の確認はFAXで」など、指定があるところも。
特に確認方法の指定がないときは、電話。
と切り出します。
受益を確認するとき、土地改良区へ伝える情報は?
電話でのやりとりはこんな感じ。
※受益地確認で伝える情報は
- 土地の所在
- 地番
- 面積
- 所有者
土地改良区は上記の情報をもとに、受益かどうか調査。
確認に多少の時間がかかるので、折り返しの電話やFAXによって結果を知ることが多いです。
だいたい、その日のうちには連絡がきます。
もし、
と回答されたら、今後の手続きに関して確認が必要。
併せて確認すべき内容をこちらにまとめています。
ほかにも土地改良区があるか、聞いてみる
受益地の確認をした土地改良区に、他に該当しそうな土地改良区がないか聞いてみましょう。
可能性がありそうな改良区の名前を聞き出したら、同じように連絡、確認。
受益の確認をしつつ、
その土地改良区にも「ほかに該当しそうな土地改良区があるか?」聞いてみる。
そうやって、候補を潰していきながら、情報収集も。
多くて4、5件程度なので、それほど時間はかかりません。
こうして調査した内容については、すべて記録に残しましょう。
土地改良区に確認した内容は、記録する
手書きの簡単なメモでいいので、記録に残すことをオススメします。
- 確認した日付
- 連絡した土地改良区
- 担当者名
- 受益かどうか?
- その他、入手した情報
記録すべき理由は
- 自分が受益の確認をしたことを、忘れないようにするため
- 土地改良区とのトラブルに備えて(聞き間違いや錯誤など)
1.自分が覚えておくため
忘れることなんてないと思うかもしれません。
でも農地法申請の案件が月に20件あったらどうでしょう?
どの案件について確認したか、わからなくなります。
今は案件が少ないから平気という方も、記録する癖づけをすると〇。
2.土地改良区とのトラブルに備えて
自分はこれまで、たくさんの失敗やハプニングを経験。
受益確認の記録があって救われたり、その大切さを実感した話は、
こちらにまとめています。
[実話] 土地改良区の手続きをしないで農地法申請をしてしまった!
土地改良区から受益ではないと言われたのに、受益地だった話(泣)。
まとめ
今回、該当しそうな土地改良区の調べ方と
土地改良区への具体的な連絡・確認方法をお伝えしました。
以下、内容を整理すると
土地改良区の調べ方は
① 農業委員会事務局に問い合わせ
② ①で聞いた土地改良区へ連絡、「ほかにも土地改良区がないか」確認
土地改良区への連絡・確認方法は
- 連絡方法に指定がないか、ホームページで確認
- 指定がなければ、土地改良区へ電話
- 受益かどうかの確認と、「ほかにも土地改良区がないか」問い合わせ
- 3で聞いた土地改良区へ連絡(1~3の手順をくりかえす)
やりとりは、記録に残す。
上記を抑えたら、農地法申請の順調なスタートが切れるはず。
土地改良区の受益確認は、農地法申請の大事な過程。
忘れると申請できない事態になりかねません。
わかっていながら、うっかり忘れて、胃がキリキリした経験も…。
このようなことにならないよう、受益確認の習慣化を心がけてくださいね。
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