主に農地法3条申請で必要になる耕作管理証明書。
その内容や使いみち、取得方法や費用など、
耕作管理証明書の用意に困らない、基本情報をまとめました。
耕作管理証明書って何?
耕作管理証明書は、下記について証明する書類。
- 所有者が保有する農地面積
- その作付内容と面積内訳
- 貸し付けている農地、借りている農地があればその内容
農業委員会が保有する、農家台帳の情報をもとに作成されます。
どんなときに使うの?
主に3条申請書の作成のために使います。
3条 申請書、「譲受人/賃借人の農地保有状況」の内容は、この耕作管理証明書の内容と一致させなくてはいけません。
結果、申請書作成のために、この証明書の取得が必要に。
そのほか、農家住宅(分家住宅)を建てる場合に、市によって、また申請内容によって、必要になることも。
取得する方法
取得の流れは
- 農業委員会へ交付申請書を提出
- 耕作管理証明書が発行されると、連絡がくる
- 農業委員会へ耕作管理証明書を取りにいく
申請先の農業委員会へ、耕作管理証明書の交付申請書を提出すると、発行できます。
本人に限らず、委任があれば行政書士でも代理取得は可能。
交付申請書の様式
各市町村の農林課(農業委員会)ホームページからダウンロードできる場合は、それを使用。
様式が公開されていない場合は、様式を窓口で確認します。
当日に発行されることは無く、証明書が発行されると連絡がくるので取りに行きます。
行政書士の代理取得が一般的?
交付申請書の様式は市によって違います。
行政書士に委任する旨を記載できる交付申請書もあれば、耕作管理証明書を代理取得するための委任状が必要なところも。
この証明書は3条申請をしない限り、あまり見ない書類。
耕作者本人に取得してもらうのは難しく、行政書士による(代理)取得が多いでしょう。
そのほうが早く入手でき、効率的です。
発行にかかる費用(手数料や行政書士の報酬)
費用は、農業委員会へ支払う発行手数料が300円ほど。
発行先によって金額は違うでしょうが、ホームページを確認したら300円とする市が多いです。
自分の勤務した行政書士事務所は、この取得に報酬はとりません。
証明書の取得は、農地法3条申請の業務の一つとする考えです。
※耕作管理証明書の取得に報酬をとる事務所もあるかもです。その場合の報酬は、数千円程度ではないかと。
1万円以上するなら、依頼主さん自身で取ることをおすすめします。
そんなに手間も時間もかかりません。
発行にかかる時間
耕作管理証明書の発行には、(交付申請書を提出してから)およそ3日~1週間程度かかります。
※申請先によっては、もう少しかかるかも?
窓口で申請するときにどのくらいかかりそうか、確認しましょう。
3条申請書の作成は、その期間も逆算して準備を始めてくださいね。
注意点:「市」単位の落とし穴
耕作管理証明書は「市町村単位」で発行されます。
つまり、耕作者が2つ以上の市町村において農地を保有しているとき、
であることに注意。
総保有農地を把握するためには、
- 農地保有先すべての市町村で、耕作管理証明書を取得
- それぞれの耕作証明書の面積を合算する
※この場合も、3条申請の「農地保有状況」は、申請先の農地保有状況のみを記載。
まとめ
耕作管理証明書について解説しました。
内容を整理すると、
耕作管理証明書とは
- 耕作者の農地について、保有状況を証明する書類
- 主に3条申請で使用
取得について
- 発行には3~1週間程度
- 費用は手数料300円
- 代理取得が一般的
注意点
- 「各市町村」単位なので、農地の総保有面積ではない
- 総保有面積を知るには、保有する「市町村」すべての証明書を合算
上記ポイントを抑えて、3条許可申請の業務効率化に生かしてください。
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