土地改良区より受益地なのに、その手続きをせずに農地法申請をしてしまったことが一度あります。
手続きをし忘れたわけではありません。原因は、手違いによるものでした。
土地改良区から申請地は受益地でないと回答をもらっていましたが、
本当は、受益地でした。
結果的には、土地改良区や農業委員会と交渉し、
直近の許可日に農転の許可をとることができました。
このレアなハプニングの顛末と、そこから学んだことをまとめます。
はじまりは電話の聞き間違い
申請地は受益地なのに、土地改良区から「受益地でない」と回答されてしまった原因は
- 電話での確認で
- 地番を聞き間違えてしまい
- 別の土地を調べて回答していたため
地番の間違いは書類作成でもたまにあります。
○○町85-3 → 83-5 にしてしまう感じです。
農業委員会からの指摘
農地法申請書を提出すると、農業委員会から衝撃の連絡。
「土地改良区の受益地ですが手続きされていないようです。
手続きをしていない状態でこの申請は受付できません。」
驚いて、再度土地改良区へ確認したところ、
前述の「聞き間違い」が発覚したのです。
- 当初「受益地では無い」と言われた日時や、
- 回答した担当職員名
についてメモが残っていたため、
土地改良区へ交渉し、急いで受益地から除外する手続きをしてもらうことができました。
農業委員会にも、こちらと土地改良区の双方からいきさつを説明しました。
結果、手続きの遅れを了承してくれたので
無事、農地法申請も予定通りに許可になりました。
受益地の決済金が発生 → 依頼人に費用加算の説明がツラい
実は受益地だった、ということになると
転用費用の見積もりも変わってしまいます。
受益地を転用する場合には決済金がかかるためです。
今回の事例は個人住宅の農転だったので、決済金は3万円程度。
事情を説明し、負担を了承してもらいましたが
費用が増えますと報告するのは、神経を使います。
面積が大きい土地だと、決済金が10万円くらいになることもあるので、
注意が必要です。
この事件を通して変わったこと、学んだこと
この事件の反省から、その土地改良区への受益地確認はFAXでする
というルールに変わりました。
ほかの土地改良区では、「確認方法が電話のみ」のところがあります。
その場合の電話のやりとりは、絶対に記録を残すようになりました。
土地改良区では、受益地だとこんな指摘を受けることもあります。
こうした内容をきちんと記録するめ、出先ではなく
しっかりメモをとれる状況で電話するようにしました。
関係性も大事
今回のハプニングでは、土地改良区も農業委員会も
予定通りに許可が下りるよう、協力的に動いてくれました。
土地改良区の手違いということもありますが、
言った言わないの争いにならず、ミスを認めすぐに対処してくれたのは
日頃の関係性も影響していると思います。
小さな積み重ねが、信頼関係に繋がると強く実感しました。
- いつも締め切りを守っている
- 指示を聞き、その内容を正確に反映した書類を作っている
- 相手を尊重した態度をとっている
- 自分のミスはごまかさないで誤る
- 相手のミスを責めない、協力する
もし、土地改良区の手続きを忘れてしまったら
今回は土地改良区の手違いだったので、予定通りのスケジュールで農地法の許可をとることができました。
しかし、自分のミスで土地改良区の手続きをせずに農地法申請をしてしまったら?
その場合は、農地法申請を一度取り下げて、次の締め切りに合わせて土地改良区の手続きをし、
1か月遅れで農地法申請をすることになるでしょう。
実は、そんな失敗も経験済です。
詳しくは【土地改良区の締め切り、過ぎてた!トラブル体験談】にまとめています。
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